カンムリビギニング結構熱心に参加させていただいて、まぁまぁの成績残せたと思うので、
目次
・使用パーティ
・最終成績
・使用率の事前調査
・制限構築での勝ち筋の作り方
・パーティ構築の思考
・個体紹介
・感想
・使用パーティ
・最終成績
・使用率の事前調査
制限構築で最も重要な点は通常環境と同様に試運転を繰り返しつつトップメタが何であるのか、自分の組む勝ち筋は環境にマッチしているのかを確かめることである。特にトップメタについては使用可能ポケモンが制限される以上、通常環境よりも固定されやすい。実際、カンムリビギニング仲間大会で調整を行なっていた際、4大会に参加したが、TOP10に入ったポケモンは合計11体しかいない。
ミミッキュ、サンダーについてはこれらより使用率が高いポケモンが一掃されている上、それぞれ環境が追い風であることによって1,2位なのは妥当である。
(ミミッキュ : エースバーン、ゴリランダー、ドリュウズなどの化けの皮を無視してくるポケモンがいない以上一強。 サンダー : 地面タイプがマンムーとガブリアスの2体しかいない以上、電気技の通りがいい上、そもそもサンダーは地面タイプにも弱くない。)
電気の一貫を切れる上氷の通りがいい環境であったことに由来して、マンムーが3位にいる。これが制限構築でのみ現れる現象である。通常対戦環境では上位に食い込めないが、環境が整ったことによって化けたポケモンである。
4位以下には、対面性能の高いメタグロス、ドラパルト、バンギラス、アーマーガアなどが並ぶ。特にアーマーガアはテッカグヤがいないことによって生き生きしている上、物理技を使用するポケモンが多い以上かなり動きやすいポケモンの一体であった。
TOP10に安定して入っているレジエレキは、電気の一貫を作った後の抜き性能の高さ、選出圧力に加え、壁展開も可能な器用さを買われて採用されている場合が多かったように思う。
使用率11位以下では、ブリザポスやピクシー、ミロカロス、Gファイヤーなどが上位と戦えるポケモンとして注目されていた。
・制限構築での勝ち筋の作り方
ここまでのパーティを実際に使用していただくというわけにはいかないので、今回の記事で最も重要な項目がここ。通常の使用ポケモンなんでもありの環境よりも制限構築環境での対戦(S11しかりカンムリビギニングしかり)の方が結果を残せることが多いため、その思考の過程を述べてみる。
まず、念頭に置かないといけないこととして、制限構築では採用可能なポケモンが限られる以上、特定のポケモンに負荷が集中してしまう現象が多く発生する。カンムリビギニング環境で例を挙げるとマンムーが挙げられる。地面タイプのポケモンが極端に少ないため電気の一貫を切るために採用されるが、初手のステロや氷の技範囲を両立させているため、本来のスペック以上に負荷がかかっている。こういった役割の過集中は制限構築でのみ活躍して使用率が著しく上位にあがっているポケモンに多い。
役割が過集中するポケモンさえ倒せば、通せるポケモンを採用することでそのポケモンの選出を強制する。本来のスペック以上に負荷がかかるポケモンはパーティにとっての急所となる。例えば、自分のパーティであればレジエレキでマンムーの選出を強制し、アーマーガアやレジロックで圧力をかけていく勝ち筋が生まれる。(これらのポケモンは同様にガブリアスにも強いポケモンを選んだ。極端な話、マンムーだけをメタるならメタグロスやアイアントの方が良い。)
異なる例を出すと、シーズン10,11の環境であればモロバレルやラフレシアなどの草タイプの受けポケモンがここに該当すると考えている。
トップメタに対して解答を用意することは当然必要ではあるが、その上で特に負荷をかけるポケモンを定めておくことで通常環境よりも勝ち筋を明確に作りやすくなる。これを意識して勝ち筋を定めてパーティを組むと制限環境で勝てる構築が組みやすくなると思う。
・パーティ構築の思考
使用可能ポケモンに地面タイプのポケモンが少ない(マンムーとガブリアスしかいない)ことに着目してレジエレキを軸にパーティを組み始めた。レジエレキの強みは電気技の火力と壁貼りによる後続展開を一体で両立させる点にある。ところが、レジエレキがいるとマンムーやガブリアスは絶対に選出されるので、ここに負荷を集中させて電気技の一貫を作るため地面タイプに厚いアーマーガア、地面タイプ相手に弱点保険で切り返せるポケモンとしてレジロックを採用。また、ここまでで採用したポケモンの受け性能が高いことを踏まえて、壁展開と相性がいいポケモンとしてゴチルゼルを採用。受け寄りのパーティに強く出れる構築とした。加えて、ゴチルゼルでキャッチできないゴーストタイプに対して強く出れる上、壁展開から積むことも可能なGファイヤーを採用。最後に、サンダーやレジエレキの電気の一貫を切るためにガブリアスを採用した。
・個体紹介
実数値 : 177-x↓-116-115-178↑-85 (努力値 : 252-0-4-0-252-0)
技構成 : コスモパワー / アシストパワー / 眠る / 身代わり
持ち物 : カゴの実
パーティの詰ませ要員。後述のレジエレキやレジロックで数的有利やHP関係を有利にした上で相手のポケモンを捕まえてひたすら積んでTOD。主にミロカロスやラプラス、アーマーガアを捕まえることが多かったが、レジエレキの壁から強引に詰ませにいくムーブもとれるため、選出率もそこそこ高かった。他の5体が対面性能が高いポケモンなため、相手のサイクルを一方的に破壊できるゴチルゼルを噛ませて相手を縛っていけるのが強み。加えて、選出圧力の高さにより、相手の選出を読みやすくなる。一体でJFKのような働きをしてくれた、感謝。
レジエレキ (電気) 特性 : トランジスタ
実数値 : 155-167↑-70-x↓-71-252 (努力値 : 0-252-0-0-4-252)
技構成 : ワイルドボルト / 大爆発 / リフレクター / 光の壁
持ち物 : 命の珠
電気技の通りを決めてしまえば上から殴ってるだけで勝てる抜き性能と壁貼り爆発の起点作成の両方を一体でこなす器用なポケモン。器用とは技範囲の広さだけを言うわけではないことを立証している。高すぎる素早さは正義で、カンムリビギニングトップメタのサンダーの最速ダイジェットまでを抜けるように準速にした。また、大爆発の火力を上げるために物理型で起用したが、威嚇を持つボーマンダとギャラドスの数はそう多くなかったため大して問題ではなかった(仲間大会での事前リサーチの賜物)。1番投手大谷翔平のような働き。
アーマーガア (鋼/飛行) 特性 : ミラーアーマー
実数値 : 155-108-138↑-x↓-106-118 (努力値 : 252-4-4-0-4-252)
技構成 : アイアンヘッド / ブレイブバード / ビルドアップ / 羽休め
持ち物 : 食べ残し
地面タイプトップメタのマンムー、ガブリアス、若干下がってニドキング、ニドクイン程度しか地面タイプがいないため、ほとんどの場合においてアーマーガアの後出しが安定する。役割対象は地面タイプに加えてミミッキュやブリザポスを筆頭に物理ポケモン全般。特に、化けの皮を無効化してくる8世代御三家やドリュウズがいないおかげで使用率ダントツのミミッキュに対して安定した立ち回りができる点がポイント。一方で電気タイプが弱点であるが、そのケアさえ行えばクッションにも詰ませ役にも縦横無尽の活躍を示した。
実数値 : 187-167↑-220-x↓-121-70 (努力値 : 252-252-0-0-4-0)
技構成 : ストーンエッジ / 地震 / ドレインパンチ / 鈍い
持ち物 : 弱点保険
地面タイプのマンムーやガブリアスに対して弱点保険から切り返して数的有利を作れるポケモンとして採用。また、アーマーガアと異なり、サンダーやGファイヤーなどのダイジェッターに強く、レジエレキに対してもダイアースで有利を取れるのが強み。反面、ミロカロスやアーマーガアなどの受けポケモンを呼ぶので、ゴチルゼルとの相性が抜群だった。
実はこのポケモンがカンムリビギニング界最強の解答だったかもしれないと思っている。今回43戦でキルレートが一番高いポケモンは多分こいつ(ゴチルゼルはキルしにいかないので)。
Gファイヤー (悪/飛行) 特性 : 逆上
実数値 : 173-x↓-111-152-146-147↑ (努力値 : 60-0-4-252-4-188)
技構成 : 燃え上がる怒り / エアスラッシュ / 悪巧み / 挑発
持ち物 : オボンの実
ゴチルゼルとの相性が抜群。影ふみから抜け出せるゴーストタイプへの圧力が高い。(ただし、ミミッキュには若干不利をとるが、ミミッキュに対してはアーマーガアやレジロック。レジエレキが有利を取れる。)役割対象のドラパルトを1ジェットで抜くついでに、削ったマンムーの上から動けるようにSは最速80族抜きまで振った。
ガブリアス (ドラゴン/地面) 特性 : 砂隠れ
実数値 : 183-182-115-x↓-106-169↑ (努力値 : 0-252-0-0-4-252)
技構成 : スケイルショット / 地震 / ストーンエッジ / 剣の舞
持ち物 : 気合の襷
結局、電気タイプは何かしらで止めないといけないので地面タイプを採用。マンムーよりはガブリアスの方が好きなのでガブリアスを使用。襷剣舞に加えスケイルショットを得たことにより、対面性能の高さは健在。6世代以前ほどの動きやすさはないが、それでもガブリアスはガブリアスである。そもそも、制限構築のガブリアスは基本的に強い。
・感想
レジスチルがきつい。仲間大会の時点から厳しいのは察していたが、仲間大会、本戦で合わせて7戦7敗である。鉄壁、ド忘れを積みつつボディプレスで殴ってくるので脅威の性能であった。その上、クリアボディなのでファイヤーでの突破もできず本当にしんどかった。
かなり尖っているとは思うが、個人的なTier Listはこんな感じ。(異論は認める。)
自分にしては珍しく攻撃特化ではなく受け性能の高めのパーティを使用してみたが、そこそこいい成績が出せて結構喜んでいる。とはいえ、没構築にした(公式大会にレンタルパーティで潜れないことを知らなかった)方の攻撃性能に特化したパーティも使ってみたかったと言う気持ちもある。
また、レジエレキが多分準伝わいわい環境でも多分やっていけるので、シーズン12はレジエレキを使用したパーティで最後までやっていく予定。よければ引き続き応援してください!
感想、コメントの類お待ちしております。それでは!